今回は僕がパーソナルトレーナーとして駆け出しの頃の体験談を記事にしました。この体験を通じて、それまでよりもパーソナルトレーナーという仕事に誇りと責任を感じるようになりました!
これは僕がまだ20代前半の頃に担当させて頂いていたお客様(Kさん)のお話です。
Kさんに会うまでの僕は、パーソナルトレーニングは単に身体を良くするためのものだと思っていました。
ところが、Kさんと出会って大きく考え方が変わっていきました。
ご友人からの紹介で初回の体験レッスンに来られたKさん。
70歳代の女性で、第一印象はマシンガントークのお話しがとても面白く、パワフルな方だなという印象でした。
ところが、身体の話になると先ほどの笑顔から一転、少し寂しそうな顔で
「腰が丸まっちゃって本当におばあちゃんになっちゃった。」
「昔は、身長は低くても姿勢がいいのが自慢だったんだけどね。」
「これ以上背中が丸くならないといいんだけど。」
と、思いの丈を話して下さいました。
色々とお話を聞いた中でも僕が一番印象に残っている言葉が
「病院でも言われたんだけど姿勢が悪いのは加齢からなんでしょ?しょうがないのかなぁ。。。」
という一言です。
Kさんがある時腰痛で病院に行った際に、医者の先生から
「腰の痛みも猫背の姿勢も加齢からくるものですよ。無理せず安静にしてくださいね。」
と言われてとても悲しく寂しい思いをされたそうです。
そのお話を聞き、
少しでもKさんのお力になりたい!心から笑顔になってもらいたい!
と強く感じたのを今でも覚えています。
そもそも筋肉は何歳からでも鍛えることができます。
ですので、Kさんの身体の歪みの原因は絶対に見つかるはずだと、その時の僕はなぜか確信していました。
そして、
「この動きのやりやすさはどうですか?」
「右と左で違いはありますか?」
と、Kさんに確認しながら身体の動きをチェックしていくと、大きな弱点が見つかったのです。
それは、股関節の筋肉が硬くうまく使えていないということでした。
Kさんにご説明し、30分くらいかけてストレッチや軽い負荷をかけて丁寧にアプローチしていくと、
「前より足が動かしやすくなったわ!この歳でも身体を改善できるのね!」
とキラキラした笑顔に変わっていました。
さらに家でも簡単にできるストレッチをお教えしたところ、がんばって続けられたこともあって、成果がどんどん表れていきました。
そして、3ヶ月も経つころには見違えるように姿勢が良くなったのです。
「お友達に褒められるのが嬉しいし、写真を撮るのも苦じゃなくなったのよ!」
と満面の笑顔でお話しくださったのを今も覚えています。
自信にあふれた笑顔や、写真を楽しんでる姿を見て、Kさんの変化は本当にすごいな~と思いました。
Kさんの人生が確実に豊かになっていることを目の当たりにした瞬間でした。
このKさんとの出会いによって、僕の中で、パーソナルトレーニングの考え方が大きく変わりました。
身体を変えるというのは単なる入り口でしかなく、その本質は、一人ひとりの人生まで変えることができる仕事なんだと、気付いたのです。
Kさんのおかげで、パーソナルトレーニングという仕事に対して、今まで以上に誇りと責任を感じるようになりました。
これからもパーソナルトレーニングを通じて、今よりもっと理想の身体を手に入れて頂き、人生をより豊かにするためのお手伝いをしていければと思います。