現在はファインジムに週1回のペースで通って頂いているMさん(仮名)。
Mさんは知り合いのトレーナーさんからのご紹介で僕がパーソナルトレーニングを担当させて頂くことになりました。
長年に渡り肩の痛みでお悩みとのことで、まずは現状のチェックと日常生活のどんな場面で困っていらっしゃるのかをお聞きしました。
Mさんの症状とは
右肩の痛みを改善したいと体験に来られたMさん。
お話をお聞きすると、初めて右肩に痛みを感じたのが51~52歳の頃でそれから10年以上痛みと付き合っているとのこと。
51歳の時から10年以上痛めている…。
それってもう六十肩なんじゃ・・・
と思わず言ってしまいそうになりましたが初対面ということもありグッと飲みこみました(笑)
というのも、四十肩や五十肩というのはあくまで通称であって、実際は肩関節周囲炎というのが正式名称なのです。
つまり、通称で呼ぶのなら五十肩はもう過ぎてしまったということになります。。。
本題に戻ります。
Mさんに、右肩の痛みはどんな時に困りますか?とお尋ねしたところ
- 家事をする時も手を肩より上に挙げられない。
- 痛くてやかんが持てない。
- 服を着るのも必ず右から腕を通さないと着られない。
とお話しくださいました。
何をするにも右肩をかばいながらの生活というのは本当に辛いことと思います。
痛めてから10年以上経っているということもあり、お話しをされているときの表情も暗く半ば諦めていらっしゃるのかなとも感じました。
お話しをお聞きしながら、少しでもMさんのお力になりたい!日常をもっと楽に送れるようになってもらいたい!と、トレーナー魂がメラメラと燃えてきました。
現在の肩の状態をチェックしていきます
カウンセリングが終わり、早速右肩のチェックに移っていきました。
肩のチェックは整形外科的なものも含めると色々な方法があるのですが、分かりやすくご説明すると、どの動きが出来てどの動きが出来ないのか?動かしやすさや痛みの程度は?などを調べていきました。
そうすると、Mさんの右肩は可動域(動かせる範囲)が正常の半分ほどになり、さらに筋肉の柔軟性もかなり低下しておりました。
また驚くことに、左肩と比べると右肩の肩甲骨周辺の筋肉が委縮して細くなっているのが分かりました。
肩の関節を正常に動かすにはもちろん筋肉が正しく使えていることが必要となります。
その筋肉が萎縮して細く弱くなっていることが右肩に痛みを起こしている直接的な原因だと分かりました。
ただ、Mさんの右肩はなぜこんなにも筋肉が細く弱くなってしまったのでしょう?
Mさんの肩を改善する最大のポイントは○○○!
肩のチェックの際にMさんがポロッとこんなことをおっしゃいました。
「何で私の肩は良くならないんでしょう?肩が固まらないように痛いのを我慢しながら毎日動かしているんだけど・・・。」
これだー!!!
と直感的に思いました。
というのも、Mさんは右肩が動かなくなるのを危惧し、痛いのを我慢しながら毎日意識的に肩を動かしていらっしゃいました。
動かすことも必要なのですが、痛みが出る動きを何度も反復することは回復を遅らせるどころか逆に痛めてしまう要因にもなりかねません。
右肩を動かすのを必要最低限にして頂くように説得し、初回体験が終わりました。
セッションを重ねることによる身体の変化
右肩を動かしすぎないようにして頂くことで、Mさんの肩の調子は日に日に良くなっていきました。
また毎回のセッションでは
- 右肩周辺の硬くなっている筋肉のストレッチ。
- 痛みを感じない可動域(動かせる範囲)の中での肩のトレーニング。
- 肩をよりスムーズに動かす為の姿勢改善トレーニング。
以上の3点をポイントに進めていったところ、およそ半年で左肩とほぼ同じ状態まで肩を回復させることが出来ました。
その間も、ついつい頑張りすぎてしまうMさんに
「焦らなくていいですよ。頑張りすぎないでくださいね!」
と何度声をかけたことでしょう。(笑)
Mさんの右肩を改善させる一番のポイントは
動かしすぎない・頑張りすぎないことでした。
まとめ
今回のMさんのケースのように、痛いのを無理して動かすことによって患部の状態を悪化させているケースというのは少なくありません。
もちろん動かすことによって良くなるケースというのも多くあります。
しかし、そのタイミングやどんな風に動かすかによっては身体にとってプラスにもマイナスにもなる可能性があるということは是非頭に入れて頂きたいと思います。
トレーナーの仕事はマンツーマンでトレーニングを教えるだけと思われがちですが、大切なのは一人一人に合わせて、適切な運動を、適切なタイミングで、適切な量おこなって頂く指導をするということです。
ファインジムのトレーナーはその人その人に合わせて運動を指導・処方の出来るスペシャリストです。
身体のことでお悩みがある方はお気軽にご連絡下さい。