こんにちは。福岡市中央区薬院のパーソナルトレーニングジム、ファインジムの代表藤本です。
今回の記事は肩関節周囲炎(五十肩)などの肩の痛みでお悩みの方に向けての内容です。
「最近、肩が痛くて腕が上がらない…」
「服の袖に腕を通すのもつらい…」
「寝ようとすると肩がズキズキ痛む…」
そんな【肩関節周囲炎(五十肩)】でお悩みの方に向けて、痛みを無理してでも動かした方がいいのかそれとも動かさない方がいいのかご質問を受けることが多いのでお答えさせて頂きます。
先に結論からいうと、痛みが強い時は無理に動かさない方が良い。ただ、早い回復を目指すなら時期に合わせた適切な動きづくりが必要。という、何ともあいまいな表現になってしまいます。
そこには肩関節周囲炎(五十肩)の3つの病期が深く関わっていますので、今回はそちらをなるべく分かりやすくご説明させて頂きますね。
この記事が肩の痛みでお悩みの方の少しでもお役に立てれば幸いです。
それでは早速本題に入っていきます。
■ 五十肩の3つの病期とは?
肩関節周囲炎(五十肩)には痛みの程度や関節の拘縮具合によって3つの病期に分類することが出来ます。
痛みを感じ始めてからの期間と症状によって自分が今どの時期なのかを知り、その時期に合わせたアプローチを行うことが五十肩を改善させるうえでとても重要となります。
下の表は各病期の特徴とおおよその期間をまとめていますので自分がどの期間に当てはまるか考えながらご覧ください。
時期 | 特徴 | 痛みの程度 | ファインジムでの対応 |
---|---|---|---|
疼痛期 (1か月以内) | 炎症が強く、ズキズキした痛み 安静時痛や夜間時痛を感じる方も多い | 強い痛みを感じる 肩を動かさなくても痛む | 痛みが強い場合は病院を受診して頂く 肩甲骨を中心に動きづくり |
拘縮期 (1か月~3か月) | 痛みは軽くなるが肩が動かせなくなってくる、固まる | 痛みが徐々に軽減していくが、肩を動かすと痛みが出ることもある | 痛みを出している原因を見極めながら、正しく関節を動かしていく |
緩解期 (3か月以上) | 動かせる範囲が徐々に広がり、痛みも軽くなる | 痛みが消失していく | 積極的に動かしながら筋力アップ、関節の可動域向上に努める |
このように、時間の経過とともに症状が痛みから関節の拘縮へと移行していくのが五十肩の特徴です。
五十肩はほっておくと自然に治るケースもありますが、時期に合わせて適切なアプローチを行うことで早い回復を期待できます。
ここからは各病期の時にファインジムではどのようなサポートを行っているかも合わせてご紹介させて頂ければと思います。
■ 【シーン①】痛みが強い「疼痛期」のお客様との対話

病院ではしばらく安静にするように言われました。でも何もしないのも不安で…何かできることってありませんか?



安静にしても痛みが強い間は痛みが落ち着くまでお休みされた方が良いと思います。
痛みが落ち着いてきて動かせるようになってきたら、肩甲骨の動きづくりから始めていきましょう!



肩甲骨の動きですか?それって肩を動かすのとは違うんですか?



肩の動きとは腕を上げるような行為のことです。これは肩の炎症を悪化させるので今はまだ控えた方がいいです。腕は極力動かさずに肩甲骨だけ動かしていくのがポイントです。
疼痛期はとにかく安静にすることが最優先となります。
特に、安静時でも痛みを感じる場合には極力肩を動かさずに炎症が収まるのを待つのが大切です。
その中でも、痛みを感じない範囲で肩甲骨を動かしておくことは今後の回復を早めるうえでも重要となります。
🔸この時期の主なサポート
- 痛みが強い場合は病院を受診して頂くようにお話しする。
- 痛みが落ち着いてきたら肩甲骨を中心に動きづくりをする。
- 背骨や股関節の動きも肩に関係するので、必要なら動かしていく。
■ 【シーン②】動かしづらい「拘縮期」のお客様との対話



前は何をしても痛かったけどだいぶ落ち着いてきました。今は服を着る動作がツラいです。



痛みが減ってきたのはいいことですね!炎症が落ち着いて周辺組織が固まってきているのだと思います。固くなった組織を緩めながら痛みが無い範囲で動かしていきましょう。



痛いのを無理して動かすのは良くないんですか?



この時期は肩の組織が固くなったことで、肩が本来の位置からズレて動くことで痛みを出してしまいます。痛い=肩を正しく動かせていないと思ってください。焦らずボチボチ動かしていきましょうね。
拘縮期は安静時の痛みが収まってきますが、肩の拘縮が強くなり動かしづらさを感じる時期です。
この時期に痛みを無理して動かすと肩の軸ズレを引き起こし、痛みがぶり返してしまうこともあります。
ストレッチやトレーナーの手(手技)をうまく活用しながら正しい肩の動きを再学習していきます。
正しいアプローチをしても肩の状態が一進一退することも多いので、一番もどかしい時期でもあります。
🔸この時期の主なサポート
- 固くなった肩の組織を緩めながら正しく肩を動かしていく。
- 肩の筋肉を鍛えるというよりも、肩の動きをスムーズにするために動かす。
- 焦らずボチボチおこなってもらえるようにしっかり説明する。
■ 【シーン③】痛みがだいぶ落ち着いてきた「緩解期」のお客様との対話



前よりだいぶ腕が上がるようになってきました!ただ、まだ動かしづらさがあるんですよね…。



おめでとうございます!固まっていた組織も緩んで、以前より肩の動きが出るようになりましたね。これからは肩のトレーニングに加えて再発防止のために姿勢改善もおこなっていきましょう!



肩の痛みって、姿勢や体幹も関係してるんですね!



はい、そうなんです。特に背骨や肋骨の柔軟性は姿勢への影響が大きく、肩の痛みにも直結します。全身のバランスを見ながらトレーニングメニューを立てていきますね。
緩解期に入ると肩の痛みが減るのと同時に、可動域も徐々に広がってきます。
この時期はついついトレーニングを頑張りたくなりますが、肩を動かしすぎないように気を付けながら徐々に強度を上げていく必要があります。
肩トレに加えて、姿勢改善を行うことで五十肩の再発防止にもなります。
また、日常動作で困っていた服を着る、洗濯物を干す、腰に手を回す(結帯動作)といった肩の複合的な動きを練習するのも効果的です。
🔸この時期の主なサポート
- 動きづくりから負荷をかけてのトレーニングへと徐々に移行する。
- 肩のトレーニングだけでなく、姿勢改善を行うことも有効。
- 生活動作に直結する動きを再びできるように練習する。
■ トレーナーは「治す人」ではなく「一緒に整える人」
私たちトレーナーは運動の専門家として、痛みのある方に「今の体に合った動き」を一緒に探す存在です。
特に肩の痛みに関しては筋肉、靭帯、関節包など多くの組織が複雑に関わっている為、お客様とトレーナーが二人三脚で協力して痛みと向き合うことが重要です。
その時その時に出来る最善の方法をお客様と一緒に探してアプローチさせて頂きますので、肩の痛みでお悩みの方は一度私たちファインジムのトレーナーにご相談頂ければと思います。
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